【この記事は広告を掲載しています】
これは何?
<Explore Cam(エクスプローラー カム)>は、デンマークの釣具ブランドである Westin Fishing(ウェスティン)が販売する水中カメラ。最大の特徴はルアーのようにキャストできるカメラだということです。
従来、このようなカメラはトローリング(船から牽引)で用いられることが普通で、それらの重量は軽いものでも60g以上あるためキャストは困難でした。しかし2023年、ウェスティンは常識破りとなる40gの軽量カメラ<Escape Cam(エスケープ カム)>を発表。これが世界最大級の釣具見本市であるICASTで受賞して注目を集めたことでキャスタブルカメラというジャンルが確立されました。
私が使用しているのは、ウェスティンのラインナップの中でも最小最軽量のモデルである<Explore Cam>です。カメラ本体の重量はわずか28gに抑えられているため、やや強めのロッドがあれば扱うことができる点が最大のメリットです。この記事では、買ってよかった点や、注意事項をご紹介したいと思います。
見えることは圧倒的なアドバンテージ
カメラで水中を見ることに何のメリットがあるか? これは百聞は一見に如かず、というわけで実際の映像を編集したものをInstagramへ投稿しているので以下をご覧いただきたいと思います。
以上のリール動画の中で解説していることとして、キジハタが対象物(カメラ)を見据えるとき、正対して両眼で見ていることがわかります。これは両眼の視差を利用した方法なので、キジハタは立体視ができることを示唆しています。しかも、斜め上方のほうが見やすいらしく、わざわざ体を前傾させて前方の対象物を見ています。
また、ロックフィッシュは釣りやすい魚とされますが、水中カメラで見てみると全くそんなことはありません。キジハタは好奇心と警戒心を併せ持っており、簡単に釣れている様子はないのです。「ロックフィッシュなんて目の間を通るものがあれば簡単に食ってくる」なんてセリフ聞いたことありませんか? それ嘘です!
つまるところ、魚に関する釣り人の常識(偏見・妄想)を打ち砕くツール、それが水中カメラです。残念ながら釣り人は経験に対して想像で因果をこじつけてしまう傾向があります。一方で、本当にその通りだったと確認できるケースもあるので、信頼できるプロアングラーやガイドを見分けるツールにもなり得ます。
このことについて極端な例を挙げれば、遊漁船に乗ったときに船長がソナーを使わずに勘で魚を探すタイプだとしたら..? ちょっと信頼が置けず、落ち着かない気持ちになりませんか? それと同様に近い将来、水中カメラを投げていないプロアングラーやガイドに対して「本当に魚のこと知ってるのかな?」「ここの水中の様子をちゃんと見たことあるのかな?」と訝しむようになるんじゃないかと予想しています。釣りを生業にしている人なら説得力を担保するために水中カメラは必須、という時代が来る気がしています。
とにかく映像が持つ情報量は膨大です。私の場合、Instagramではアルゴリズムや視聴者ウケを考慮して限定的なシーンしか投稿していませんが、自己学習という点ではすでに数十時間分の水中映像を観察していることになります。今週どんな魚がいて、一方で、いなくなった魚は何か。ルアーに興味を示すけど食ってこないのか、追うのか追わないのか、視線を向けるだけなのか、それとも全くの無関心なのか。そういう細かな反応まで見えます。
もしも、あなたが同じメリットを享受したいなら、ご自身で釣り場に水中カメラを投じてみるしかないと思います。私の映像は私の釣り場を映したものなので、地域差を無視できません。同じ魚種を映したとしても地域ごとに生態系に違いがあり捕食・被食のプレッシャーが異なるはずだからです。
導入を検討する人のために、次項では購入時や使用上の留意点を書いておきます。
買い方は少し注意
ここからは導入編です。
最初のハードルは買い方です。ウェスティンの製品は日本国内では販売されていないので個人輸入で取り寄せることになります。といってもAmazonなら個人輸入代行業者が乗り入れしているので普通の買い物と同じように購入することができます。ただし、返品や交換に制限が生じることがあるので取引相手が示している注意事項は熟読してください。もしも外国語による交渉を厭わないなら直接に国外の販売店へ問い合わせしてみるのもいいと思いますが、相手も通関(物の入出国手続き)に慣れていないとスムーズにいかないので気を付けてください。
価格は円相場などの影響で変動しますからAmazonなどで確認してみてください。執筆時点の2026年9月現在、イラン戦争の影響を受けてか、私が購入した時よりもかなり高価になってしまいました。これはウェスティンが値上げしたのではなくて、円安と原油高による輸送コスト上昇とみられます。とはいえ、安いときに買ったとしてもルアーよりは高価です。そこはやはり電子機器ですから桁が一つ違います。
さて、注文してお金を払ったなら、たいていは船便にすると思うので到着までに3週間くらいかかります。その間にmicroSDカードを準備しておくといいです。私は64GB、ビデオスピードクラス10(V10)のものを使用しています。この速度はClass10またはU1と同等なので、いずれかの表記があれば十分です。<Exolore Cam>の映像はフルHDでファイルサイズも小さめなのでV30じゃなくても大丈夫。ただし、記録媒体は表記詐欺が跋扈しているので有名メーカーの正規流通品がお勧めです。このスペックなら2,000円くらいで買えます。
<Explore Cam>の買い方の話に戻して、付属品の買い増しなどは非常に面倒なことです。セッティングに必須の硬質チューブやゴムソケット、映像のスタビライザーであるワイフィンやダイブリップなど、無くすと困るパーツがいくつかあります。割って壊すようなことがないように丁寧に扱いましょう。
ロストしないための使い方
当ブログとしては、ウェスティンの公式サイト・マニュアルや公式Instagramには書かれていないことを中心にご紹介しようと思います。一応、公式サイト未読の人のためにイメージ共有しておくと、基本の使い方はMキャロのようなもので(キャロライナリグまたはフロートリグのようなもので)、Mキャロの部分をカメラユニットに置き換えたようなセッティングです。先端のルアーをカメラで捉え続けることでバイトの瞬間を映すのが公式な使用方法となります。ただし、水中を眺めるだけでも価値はあるのでルアーは必須ではないと思います。カメラ単体でも魚の興味を惹くことはできます。
さて、前項でAmazonを見るなどして価格をチェックしたなら、水中カメラをキャストする恐ろしさを想像できると思います。万単位のアイテムをキャスト.. 高切れ、根掛かり、恐ろしいですよね。私は両方とも経験済みです。青ざめて必死に回収しましたとも。
そんな私の経験から使用時の安全圏をまとめたので参考にしてください。
- ベイトタックル推奨
- ロッドは60gまで投げられるロングロッド
- リールはマグネットブレーキが易しい
- メインラインはPE3号以上を推奨
- リーダーは25lb以上を推奨
- 補助シンカーは3g以内から試す
私は上記よりも攻めたセッティングでやっていますが、人に紹介するなら安全マージンは広くとってあげたいという意図で書きました。
この中でも特に重要なのはベイトタックルの推奨です。日本国内では見かけない言説のようですが、スピニングはブレイドの強度を下げてしまうとされ、事実として私が高切れを経験したのもスピニング使用時でした。高価な水中カメラを投げるときはベイトタックルを強く推奨します。
それからロッドのルアー対応重量に関して、<Explore Cam>のカメラ単体は78mm・28gというサイズからヘビーシンペンのような感覚で使えますが、映像をInstagramなどへ投稿しようと考えるとカメラの揺れが気になります。そこで付属のスタビライザー等を装着していくと35gほどになります。この状態でもスローシンキングなので、ボトム到達を早めたりレンジキープのために補助シンカーを追加すると40gを超えるようになります。そこへルアーの重量も加えていくとトータルが50g〜60gというセッティングになってきますので、相応に強いロッドが必要となってきます。
また、カメラからルアーまでの先リーダーは90cmを目安に付けますから、仕掛け全長に対応するためにロングロッドを使います。地面へ引きずってレンズ面を傷つけないように要注意。ルアーのように投げられると言っても、そこはやっぱりカメラとして扱わないといけません。
補助シンカーというのはマニュアル等には書かれていませんが、私が使う中で必要と判断して追加しているものです。私は3gよりも重いものを使いますが、重いほど根掛かりリスクは増大するので気を付けてください。目安としてカメラユニットの総重量が40gを下回る範囲で調整してみてください。
次項では、さらに踏み込んで、綺麗な映像を収録するためのコツをご紹介します。
綺麗に撮影するコツ
前項は高価な機材をロストしないための留意点でした。この項ではInstagramやYouTubeなどへの投稿を前提とした美麗映像を得るためのコツをご紹介します。
- 晴天、澄み潮、日中
- カメラとルアーの同期
- 適切なリトリーブスピード
- ルアーとカメラのバランス
大前提として光量の確保です。<Explore Cam>は感度調整を自動で行ってくれるのでカメラの仕組みを勉強する必要はありませんが、裏返して言えばユーザーが調整できないということでもあります。なので、とにかく明るい環境で撮影することを念頭に置いてください。水面に太陽が反射していることからも分かる通り、水中には太陽光が100%の強さで入射しているわけではないので想像以上に暗いのです。
また、水中の微粒子により光が遮蔽または拡散されることでも暗くなります。例えば、夏の新潟市の海では、青く澄んだ色で絶好の海水浴日和に見えるような時でも、水中の視程は4mほどしかないことがあります。そこに映り込む魚たちはブルーグレーの世界に溶け込んでしまいます。水が澄んでいれば太陽光が届くので、より深く、より遠くまで映り込みます。すなわち、より多くの魚が映り込むようになります。
次に、ルアーを装着する場合は、カメラの画角にルアーを捉え続けることが求められます。ルアーが沈むならカメラを下方向へ向けるべきで、浮かぶなら上方向へ向けなければならないです。<Explore Cam>の基本姿勢はロールとピッチともに水平で、スローフォールする比重です。ピッチを上下方向に傾けたい場合は、自作した補助シンカーまたはフローターを装着して制御することになります。
その際、リトリーブよって潜航していくルアーや浮上していくルアーがあると思います。それらの中にもリトリーブスピードによっては一定のレンジをキープするルアーもあります。つまり組み合わせとしては「ルアーの性質×リトリーブスピード×補助シンカー」となります。同じルアーであってもスピードによっては補助シンカーの重量や位置を変える必要があるのでノウハウの蓄積があります。
一般的にノーシンカーのソフトベイトはスローシンキングなのでカメラと同期させやすいです。カメラ側に補助シンカーを装着してレンジキープしてあげればルアーは勝手に追従してくれます。これが最も簡単なセッティングだと思います。
ルアーとカメラのバランスも気を遣うポイントです。ひとつはキャスト時の「もつれ」に関してです。キャロなどを投げている人はお分かりの通り、キャロ部分と先端の仕掛けが同じ重量に近づくほど、空中でクルクルと回転するようになります。空中姿勢や着水がうまくいかないと仕掛けがカメラに絡んだ状態になります。また、ルアーがリップやテールで泳ぐタイプのもので、かつ、サイズが十分に大きいとカメラまで揺れてしまいます。
そうそう! 書き忘れましたが、投稿するならカメラはステディリトリーブのみ、すなわち「ただ巻き」でしか使えません。ストップアンドゴーでさえルアーが画角から外れる原因になるのでロッドアクションは厳禁です。
映像はリアルタイムに見ることはできませんから、せっかく撮ったのに投稿に耐えないということがないように、初めのうちは小まめに撮影結果をチェックしながら使うと良いと思います。
映像を投稿しない使い方
実はここが美味しいところなのですが、人に見せないのであれば映像は乱れてもいいわけで、自由度と価値は格段に高まります。
カメラ単体で投げる場合はヘビーシンペンのように遠投が利きます。水中の広範囲をサーチして大型魚または魚群を見つけるのは簡単です。それらは映像が乱れていても判別が容易だからです。
それからルアーの観察にも使えます。リトリーブスピードによっては泳がない、または暴れてしまうといった性質がハッキリと見えます。<Explore Cam>にはマイクが付いていますから、キャストごとにルアー名とスピードを宣言しておけば後で確認するときに便利です。
上記の動画、まぁフグだし、大衆向けのプラットフォームでこのスタイリングは不人気なわけですが、実は情報の価値がある内容になってます。私のお気に入りソフトベイトである、バークレイのマックスセントとガルプの食いつきの違いがわかる内容です。以前は釣果数で比べるしかなかったのですが、それは群れの中から1匹が釣れた回数でしかありません。その点、この映像では群れの中の何匹がチェイスまたはアタックをかけてきているかまでわかります。水中でのポテンシャルをみると圧倒的にガルプが優っているように思います。
以上は投稿してみた例ですが、撮影から編集まで多くの手間と時間がかかっていて、大きな意味もある映像が、ほとんど観てもらえないのが現状です。この結果は予想通りで「やっぱりダメか」って感想なので、こういうのは今後は投稿せずに一人で観るか、釣りに詳しい友人とだけ共有するコンテンツになりました。今は視聴者が育っていないので「3秒で怪魚がバクッ!」みたいな映像がウケるでしょう。
水中観察やルアー比較などの映像は、視聴者の目が肥えてくれば価値を理解されやすくなると思います。今はまだ始まったばかりなので自分用として撮っておく時期です。決して知見を独り占めするつもりはなく、多くの人と共有したいのですが、再生をスキップされちゃうとInstagramに低評価と判定されてしまい、人へ届きにくくなってしまう、という事情です。
おわりに
これまでの水中映像はスキューバダイビングに関連したものばかりで、自分の釣り場の水中映像というのはそうそう見つかるものではありませんでした。なので、無いなら自分で撮る!を可能にしてくれた<Explore Cam>は革命的なアイテムです。軽量性が最大の利点でしたね。
また、繰り返しになりますが、釣りを生業にしている方は早めに使いこなせるようにしたほうが良いかと思います。<Explore Cam>があれば水中環境と魚の行動について詳しくなりますし、アドバイスをするときの説得力が違ってきます。自分の経験や感覚から語るのではなく、映像を見せて納得してもらうことも可能ですから。私レベルでも水中を見てみると「こうだったのか」と発見がありましたし、今後は話すことも書くことも変わるなと感じています。これから先、プロの講師が水中カメラを「知らない」「使ったことない」というのでは、ちょっと信用が置けない、もう通用しないんじゃないかなと思います。
まぁ、執筆時点では、趣味で気軽に手を出すにはハードルが高いアイテムです。ただ、お仕事だったら、ご自身への投資として、検討の余地は大いにあると思う、という意見です。
以上、この記事が参考になりましたら嬉しいですし、広告から買っていただけたらもっと嬉しいです。広告から私が受け取るポイントは微々たるものなんですが「この記事を読んで買いましたよー」という通知になるので、じゃあ私もさらに人柱になってアイテム紹介してみようかなとか、いくつか売れてるようなら解説記事を増やそうかな、とかもありますし。水中カメラ友の会ができるかもしれない(笑)
皆様のお心遣いに感謝です! また別の記事でお会いしましょう。

