2021年発売、孤高の最軽量リール
2026年になり過去記事を振り返ってみたら、まだZENON4000SHのレビューをしておりませんでした。リールのレビューは多くの皆様が関心を寄せてくださっているテーマの1つなので執筆することにしました。
まず、スペック等は公式サイトをご覧ください。
革新的な新形状が生み出した『超軽量・超高感度』スピニングリール ZENON 誕生
AbuGarcia – 製品ページ
私は2500SHを入手して気に入ったので、その後の2023年に4000SHを買い足していました。使用期間は本稿執筆時点で丸2年間と少しというところ。
さて、今現在、シマノとダイワは2026年の新製品発表を行なっているのですけれども、驚いたことに4000番スピニングリールでZENON(ゼノン)に比肩する超軽量モデルは未だに存在しないのですね。
| 製品名 | 重量(g) |
| ZENON 4000SH | 170 |
| VANQUISH 4000XG | 205 |
| AIRLITY LT4000-XH | 200 |
ゼノンは2021年の発売から5年目を迎えています。シマノのヴァンキッシュとダイワのエアリティは各メーカーの最軽量コンセプト機で、しかもゼノン発売から2年後である2023年に登場しているのですが、未だにゼノンが他の追随を許していません。
エアリティと比べてもゼノンは30gも軽い。この差は大きいです。1ozシンカーや30gメタルジグを手に持って、その存在感に気が付かない人はいないでしょう。つまりゼノンは誰の手にもハッキリと軽いリールです。
なお、シマノとダイワも1000番から2500番までは最軽量の座を奪い合う姿勢を見せているのですが、4000番となると軽量化の意義を見出せなかったのかゼノンと勝負していない感じさえあります。
だけど、この軽さだからこそできることがあります。
4000番らしからぬ軽快さ
スピニングリールは大型になるほど軽量化が難しいです。それはスプールの周囲をローターが回転するという構造のため。ローターが回転するにはリールフットも長くしなければならず、すると剛性を保つために太さも必要となります。
結果としてベイトリールと比べると飛躍的に大型化してしまうので、4000番の平均的なスペックではスピニングを選ぶ理由がなくなるほどです。
だけど、ZENON4000SHの170gというのはベイトリールとも張り合えるくらいに軽いです。
これは操作性が高いということです。特に、巻き始めの軽さ、ストップをかける時の止めやすさ。ルアーを操作するという行為がちゃんとできる。スピニングなのに巻きゲームだけでなく、キビキビとルアーを動かせるんですね。
スピニングはローターが重いと緩急の付け方が中途半端になりがちで、やはりベイトより釣るのが難しくなる道具なのですが、ZENON4000SHならかなり良い感じです。
具体的に、新潟市のサーフゲームにおいて私はマゴチを狙うのですが、魚食性の強いヒラメと異なり、マゴチはエビ等もかなり捕食しているとみえ、ビュッと動いてフワーッとフォールする誘いが重要となることが多々あります。
操作としてはワンピッチジャークを1~3回入れた後にテンションフォールさせるのですが、ショアジギのような連続ジャークではない「ジャーク&ストップ」であるため、ローターの重いリールでは指が痛くなったり滑ったりしてゲームを進行できなくなります。
蛇足ながら.. 実はこれ、REVO SP Rocket の唯一の欠点から見出した事柄です。ローター重量に対してギア比が高いと、リーリングの始動と停止が大変なんです。
ZENON4000SHはギア比が6.2:1なので始動と停止を繰り返しても無理がありません。
最大ドラグ力の差はいかに?
メーカー間の比較に戻りまして、たぶんゼノンの最大ドラグ力の小ささを指摘する声はあるのではないかと思います。
| 製品名 | 最大ドラグ力(kg) |
| ZENON 4000SH | 5 |
| VANQUISH 4000XG | 11 |
| AIRLITY LT4000-XH | 10 |
ヴァンキッシュとエアリティは、ゼノンの2倍以上の最大ドラグ力を備えています。
しかし、想像してみていただきたいのですが、ドラグで10kgの負荷に耐えている状況というのは、両手でロッドを握りながらバットエンドを腰に当てて仰け反っているような「事態」です。ロッドはオールダブルフットガイドの相応のモデルでなければ破損の恐れがありますし、ラインは適正ドラグ力から逆算するとPE6号くらいでなければ切れてしまう恐れがあります。4000番に6号なんて巻いたらキャパシティが足りないばかりかトラブル続出で釣りにならないでしょう。
要するに、4000番はPE2号くらいの釣りですから最大ドラグ力は5kgで足ります。PE3号にはちょっとパワー不足ですが使えないこともないと思います。というかPE3号以上はベイトリールのほうが合っています。1~2号の悩みどころでスピニングを使いたい場合にZENON4000SHは良いポジションにいると思います。
参考までにライン強度とドラグ力の大雑把な決め方を書き添えます。
スピニングで多用される1号前後の場合、7~9kgくらいの強度を持ちます。結束部はそれよりも弱くなって5~8kgと幅が広がります。これらはラインをゆっくりと引っ張った場合の数値なので、ギュッと素早く引っ張ると数値の半分くらいの負荷で切れたりします。したがって、ドラグ力はもっと下に設定しないといけません。ベイトリールの場合は30%、スピニングの場合はラインローラーで屈曲させる関係で不利なので25%に設定するのが基本とされています。例えばPE1号を巻いたスピニングならドラグ力は2kg強が適正となります。PE2号なら4.5kgです。
ZENON4000SHのドラグは無理も無駄もない、計算づくの設計だと感じます。
ひとまずおわり
このほか書きたいことがいくつか浮かんでいるものの、時間切れで筆を置きます。いずれ追記するつもりです。まぁ、ZENON4000SHは生産が少ないのかレア機種なので、このレビューに需要があるのかどうか不安ではありますが..
- 合わせるロッドの話
- 塗装の耐久性の話
- ローターブレーキの話
まだ書いてない話題の覚え書きです。
それではまた!
