「先行レビュー!」
すでにガルプ! ホッグの先行レビューでご説明しましたが、そう、こちらのバークレイ GR8 White も先行レビューでございます。ということで同じご説明をいたします。
今回、ピュア・フィッシング・ジャパン(PFJ)様より製品のご提供を賜りまして、2025年8月発売予定のバークレイ GR8 Whiteを一足お先にハンズオンさせていただいておりました。ご担当いただきました 白龍 幸三 様、重ね重ね御礼申し上げます!
なお、この記事は、試供品として頂戴したアイテムを私が勝手にPRするという当ブログの企画でございます。公開にあたってはPFJ様へ許諾の確認はしておりますが、なんと公開前の校閲は不要とのことで、マジで私が好き放題に書いています。
ガルプ! ホッグの先行レビューよりもふざけすぎたかもしれません!あらかじめ陳謝いたします!
ちょっとした釣りのコツも織り込みながらレビューしておりますので、ビギナーからベテランまで楽しんでいただけたら幸いです!
「ありそうでなかった普通のPEライン」
さあ、まずはGR8 White(以下、GR8)の特長を確認しておきましょう。

PURE FISHING JAPAN
- より遠くへキャストを可能にする8本撚りPEライン。
- 均一な糸径とコーティングでガイドとの摩擦係数を減らすことで糸鳴りなども軽減。
- ルアーを自然に操作しやすく、トラブルレスなしなやかさ。
- 使いやすさにこだわったハイパフォーマンスPEライン。
- JAFSのPE糸の太さ標準規格遵守。
..どう感じましたか? 正直なところ、私は「普通だな」と思いました。なんというかキャラが立ってないですよね?
バークレイには超高分子量ポリエチレンから作られたライン銘柄が複数あります。ファイヤーラインやナノフィル、X9などです。これらと比べてみるとGR8の「普通さ」がよくわかると思います。
製品名 | 備考 |
ファイヤーライン | ブレイドに熱延伸技術を施したサーマルフューズドラインの代表格。 |
ナノフィル | フィラメントを束ねて熱延伸技術を施した次世代サーマルフューズドライン。 |
X9 | 放出時の直進性を高められるカーンマントル構造を採用したブレイド。 |
GR8 White | ブレイド。 |
..GR8、フツー!
例えるなら、溢れる才気と輝かしい経歴に包まれた兄貴たちと比べて、末っ子のGR8は「うん.. がんばってるな..」と声をかけられることもない普通のサラリーマン。哀愁のホワイトカラー(白襟)。
GR8、お前は俺か.. 共感で涙を禁じ得ません。
..気を取り直して。
こうして並べてみて気づくこともありますね。意外にもバークレイには、私たち日本人が言うところの「普通のPEライン」がなかったんです。
考えてみれば、世界最高の超高分子量ポリエチレン糸であるダイニーマに特許製法の熱延伸技術を施したファイヤーラインなんて極めて贅沢なラインです。でもそれがバークレイらしさ。「ぼくのかんがえたさいきょうの釣り糸」を実現可能とする科学力。ちょっとサイエンスが過ぎる。
その点、GR8こそ私たちのよく知る日本のスタンダードなPEライン。井之頭五郎が釣りをしたら「こういうのでいいんだよ」と心の中でつぶやくこと必至。その性質は価格にも表れてきそうです。
製品名 | 希望価格 | Amazon価格 |
ファイヤーライン(Ultra8) | ¥3,100 | ¥2,100 |
ナノフィル(300m) | ¥6,400 | ¥4,280 |
X9 | ¥3,000 | ¥2,642 |
GR8 White | ¥1,800 | 未発売 |
兄貴たちも150m当たり¥2,000台ということで高コスパなラインなのですが、GR8はそれより低価格なスタートラインにいます。
市場では¥2,000未満の価格帯に売れ筋商品がゴロゴロいます。そう考えたらGR8のキャラが立ってきませんか? 新参者で後輩であるGR8が、市場の並いるライバルたちと真っ向勝負という図式です。
そうか、お前は稀代のチャレンジャー、PEライン界のロッキー・バルボアだ!推せる!
「普通って凄い」
いらぬ妄想を膨らませている間にラインを巻き終わりました。

GR8はどちらかといえばスピニングリール向きのラインとのことでしたので、今回はZENON 2500SHにセットしてパワーフィネススタイルで使ってみることに。
なお、GR8の1.2号をZENON 2500SHのスプール(0.8号150m)のうち8割ほど充填すれば約75mです(GR8は150m巻きなので2回分使えますね)。
ここで特長を思い出してみてください。GR8は「JAFSのPE糸の太さ標準規格遵守」です。この素性の良さのおかげでライン量を感覚的に計算できるわけです。
0.8号×150 = 1.6号×75m
1.2号 = 1.6号× 3/4
3/4 = 75% = 約8割
よくわからなければ巻いてみりゃいい。
ロッキーは計算する性格じゃありません。
さて、サクッとFGノットも組んで準備万端。私はヒロ内藤式FGノットの使い手です。これは空中で両手を使って編み込む方法。ウェーディングだと荷物を置けないし、座ってじっくり編むなんてこともできませんから、この方法がベストだと思っています。
ただし、ヒロ内藤さんは2号以上のブレイドで組んでいるためか、滑りのよいファイヤーラインで結束強度を確保するには多くの練習を必要としました。
その点、GR8はキュッと結べて、しっかり強いです。リーダーのもう片側はユニノットにしており、引っ張り合うと期待通りにユニノットのほうが切れてくれました。FGノットの強度を確保できている証です。
テスト釣行は当ブログではお馴染み、フリーリグでキジハタ狙いです。
バークレイ ガルプ! ソルトウォーター ファットホッグ 2.2インチのブリーンオレンジに、フックはリューギ インフィニの2番、シンカーはバークレイ スイベルシンカーの5gです。
時期的には3インチクラスで釣れるのですが、今回はパワーフィネススタイルということで1段階ライトな設定です。
さて、あいにく天候は荒れ気味で風速5〜7m/sの横風がラインを攫っていく状況。キャスト時はフェザリングを強めにかけてスラックを抑え、着水後はラインを水面に這わせて対応しました。
フェザリングは人差し指に触れるラインの感触が非常に大切です。GR8は滑らかに指を叩き、そのリズムは一定していました。ブレイドは水が絡むとラインの重さが増す上に、指先が濡れて滑り具合も変化するので要注意なのですが、GR8にそういった心配は無用でした。
そして肝心の釣果のほうもバッチリ。なぜか上アゴへフッキングが決まりまくりでした。普段はカンヌキに掛かるんですけどね。



今回の最大サイズ。30cm弱で重さも強さもあったのですが、思いのほか危なげなくキャッチ。上アゴに掛かったことでアドバンテージがあったのかなと思います。ラインがいつもと違うことと関係があるのかどうかは今後に精査する必要があります。
GR8について、実釣において気にかかる点は何もなかったですね。ラインのレビューをしていることを忘れるほど(オイ)、ごく自然に、フツーに釣りしちゃってました。気にかかる点がないって何気に凄いです。
ナイロンラインがすでに完成されていて、長年にわたって基本的な部分では何も変わってないのと同じように、PEラインもこれが1つの完成形であり基本形なんだなと唐突に理解しました。これが最大公約数的なPEライン。文句ないです。
といったところで締めくくりです。
低価格帯のPEラインには、ゴワゴワしているものや、コーティングの厚みで徐々に使用感が変わってしまうものもあったりします。そういったものはビギナーの方には使いにくいと思うので、基本のPEラインとしてGR8をおすすめしたいと思います。
また、これまでにスペックを追い求めてきたこともあるベテランの皆様には、こちらのフレーズとともにバークレイ GR8 Whiteを手に取って欲しいと思います。
ほー いいじゃないか
こういうのでいいんだよ
こういうので