困ったときのお助けワームに新色「BLRDB」登場!味、におい、そして妖しい色味で魅了!!
バークレイの代名詞とも言える“ホッグ系”ワームのソルトウォーター対応モデル『ガルプ! ソルトウォーターホッグ3インチ』に「こういうドクドクしい色の生き物、マジでいそう…」とも思えるNEWカラーが追加ラインナップだ!!
ルアマガプラス
所感
本題に触れる前に誤植を指摘しておきます。引用元の記事内で「既存カラー7色ラインナップ」と書かれた部分の筆頭に赤色のホッグの写真があり、そのキャプションが「BLRDB(ブラックレッドベリー)」となっていますが、正しくは「レッド」です。
さて、気になるニュースとして取り上げたものの、すでに公式情報が出ていたアイテムです。8月発売との触れ込みだったので、いよいよ市場に投入される予兆かと思います。
この新色のブラックレッドベリーは、ガルプ!ソルトウォーターホッグ3インチとしては初のブラック系カラーです。ブラックを多用する私としては期待のカラーとなります。
少し複雑な話になるかもしれません。既存カラーは全てカモフラージュカラーです。対して、新色のブラックレッドベリーはアピールカラーです。もちろんブラック系であるということが要点となります。
「え? 既存カラーにチャートもホワイトもあるじゃん。アピールカラーあったじゃん。」と思われるかもしれないのですが、それらは私たち「ヒトの視覚」において知覚しやすいのであり、「魚類の視覚」では異なった知覚になるため、アピールカラーではないと考えられます。
一例を挙げると、チャートグリーンはヒトには明るく見える色です。これは紫外線を可視光の中でもヒトにとって明るく見える黄緑色の波長へと変換していることが原因です。見えない光を見える光へ変換してエネルギーを上乗せしている、かつ、それが明るく見える光へ変換しているというのが要点です。
ところが魚類は、(私たちが言う)紫外線から青緑色の波長までの間に3〜4種類の錐体細胞を持つことがわかっています。このことは私たちが「青一色」だと感じる海中の世界を、魚たちは「フルカラー以上」に感じ、色彩を見分けることができることを示唆しています。
事実として、魚類の体色はとてもカラフルで模様があり、そうかと思えば擬態の名手がゴロゴロいるという世界です。もし仮に見分けることができないのであれば、ほとんどの哺乳類のように単色の体色でも良いはずです。そうでないということは魚たち同士では優れた視覚により見分けがついており、また優れた擬態でなければ見破られてしまうということだと思います。
そこでチャートグリーンに話が戻ってきますが、魚類からすれば可視光となる紫外線を、感度の低い長波長側の光へ変換します。しかも変換効率は低いのでエネルギーは低下します。つまり、魚にとっては明るく見える光を変換して、より暗く感じられる光にしてしまうのが「チャート」です。
その光学的な特性から考えると、類似カラーは「茶色」や「赤色」に相当するはずです。海中では見切られにくい色となります。他方、巷には「白色」と「チャート」を一緒くたにしてアピールカラーや膨張色と呼ぶ方もいますが、光学的には全く異なるとわかります。海洋魚類にとっての膨張色は「白色」「青色」となるはずだからです。
ここまでの話は一見すると有益に思えますが、実際に現場で色覚を計算しだすと光量や天候の影響だけでなく水中の懸濁物質の種類も無視できないので非常にややこしいです。そこで私がよく用いるテクニックとして「白色」と「黒色」に絞って反応をみる方法があります。
この方法は、主に色覚に関係している錐体細胞ではなく、明暗に関係している桿体細胞へ働きかけるアプローチです。「黒色」は海中で動いていると非常に目立つものの、ひとたびボトムで静止すれば「さっき見た色を頼りにして探すことはできないカラー」です。静と動の緩急によってフィッシュイーターを振り切る色、アクティブ・カモフラージュカラーといえます。
既存カラーが全てカモフラージュカラーだった理由はニオイで気づかせて探させるためと思います。これはソフトベイトの基本戦略に合わせたもので、水の色やボトムの色に馴染ませて見つけにくくすることで、むしろよく釣れるからです。
今後は新色のブラックレッドベリーが加わったことで攻めの角度が増えると思います。類似アイテムであるマックスセント クリッターホッグのブラックブルーフレックでは期待以上の釣果を得ているので、同じ手法をガルプでも可能となれば心強い限り。現状、マックスセントは圧倒的に釣れますが、ガルプはさらに数倍釣れるので。
まずはキジハタを相手にして効果を確かめてみたいと思っています!