「フラストレーションとカタルシス」
タイトルが指し示している新潟のサーフアングラーとは私のことですが、たぶん私に限ったことでなく同じように感じている人はいると思います。JACKALLいいな、と。
何の話かというと、これ。
昨年、2024年の夏シーズンに向けて公開されていた動画なので視聴済みの方も多いことでしょう。出演者はジャッカル開発スタッフの佐々木平磨さん。そしてロケ地は新潟市西区に位置する四ツ郷屋浜。そこでのキャッチはマゴチ1匹のみとはいえ、この動画の登場は賞賛に値する出来事だと私は思っています。
というのも、これほど新潟サーフと勝負ができたメーカー側の人物は、佐々木平磨さんが初めてだと思うからです。もちろん新潟県内のサーフで釣ったプロアングラーはこれまでに複数名います。けれども「その場所は釣れて当たり前なんよ。プロならもっと釣ってみせてほしかったわ。」とガッカリしていたのは私だけじゃないはず。佐々木平磨さんも数こそ少ないですが、四ツ郷屋浜で釣ったということが非常にポイントが高いです。
「真に新潟で釣ったということ」
プロアングラーのロケ地は詳細が伏せられていることもありますが、新潟のロコ・サーフアングラーは釣果写真に写っている砂礫を見ればどこのサーフか判別できます。JACKALLがロケ地を公開していることは(伏せても判別できるので)むしろ好感が持てます。
佐々木平磨さんの2つ目のロケ地は胎内市村松浜。確実に釣りたいなら(すなわち取材者に釣らせるためにアテンドするなら)、胎内市や村上市は鉄板。この辺りは他のプロアングラーも訪れている場所で、ロコにも人気のエリアではあります。
しかしですね、新潟県の人口密集地は「新潟市」です。県内の海沿いにある街としても格段に大きいです。
- 新潟市(全体):76.4万人
- 新潟市中央区:17.1万人
- 新潟市西区:15.2万人
- 新潟市東区:13.1万人
- 上越市:18.1万人
- 高田区〜直江津区(5区):9.2万人
- 柏崎市:7.6万人
- 村上市:5.4万人
- 胎内市:2.7万人
新潟のソルトアングラーの大多数は新潟市民だろう、ということが容易に推測できるかと思います。だからこそメディアへの感想として、県外のプロアングラーが上越・中越に入って「新潟でも釣れました〜!」っていうのは納得感がありません。下越でも村上市・胎内市では「なんだかなぁ」という感じ。私(たち)は新潟市に居て、新潟市で釣りをしているのだから、新潟市の情報が欲しい。それに、プロをリスペクトしたいし夢も見たい。だからプロなら新潟市で釣ってくれ!釣ってみせろ!..というのが私の本音です。
そんなわけで佐々木平磨さんが(ギリギリ)新潟市西区内である四ツ郷屋浜で釣ったことに価値があります。人気のある北区の島見浜でもそれなりに納得できそうなところ、比較して難しいとされる西区・西蒲区エリアで結果を出したことは本当に素晴らしいと思います。
「サブルにマゴチルアーを期待したい」
さて、惜しむらくはサブルシリーズはヒラメ用のルアーであるということ。というか大半のサーフルアーは「(マゴチも釣れることがある)ヒラメルアー」です。私のような「(ヒラメを釣ることもある)マゴチアングラー」とは絶妙に噛み合っていません。
マゴチはボトムからちょっと浮いたベイトを吸い込みバイトする魚です。その点でスイムメタルは吸い込まれにくいし、スイングリーパーはインチク・ショアラバ系の中では底離れが遅い。HBシャッドは四ツ郷屋浜で勝負するには飛距離に難があるので、あれは本当に価値ある1匹だと思います。
スイングリーパーはいいセンいってると思うので形状や素材の変更で底離れが良くなればマゴチルアーになると思います。なんならヘッド部分だけ販売して、トレーラーは好みのソフトベイトを装着できたら最高かも。でもインチク・ショアラバ系って人気が出ないんですよね。
ちなみに、簡単なチューンとしてはスイムメタルにティンセル付きアシストフックを装着することです。ボディは重いので吸い込まれないですが、アシストフックだけなら吸い込まれて口に掛かる(かも)という寸法です。これもリトリーブの釣りで後ろから吸われた場合には無効なので、やはりストップ&ゴーで使えるルアーが欲しいところです。シンペンやS字系は吸い込まれやすくていいんですが、JACKALLにはサーフにコンバートできるルアーがなさそうかな。
..といったところで。ホント、JACKALLがサーフシーンに本格参入してから、にわかに活気付いたと感じています。これからも目が離せません!